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この秋一番の冷え込みとなった今日、ほとんど水流のない冬向きの小沢に沢登りに行きました。
早戸川の大杉沢は、上流でほんの少し水流があるだけで、大部分は水流がありません。水流がなければさして大きな滝もないゴーロだらけの沢かと思われるでしょうが、この大杉沢は、ゴーロはほとんどなく急峻なスラブとチョックストーン滝の連続する楽しい沢です。
下部は見事に磨かれた岩床に10m級スラブ滝が続来ますが、中流域は超巨岩の重なるCS滝が連続します。このCSの登攀がこの沢の核心部です。
巨岩帯を過ぎて大CSを越すと二俣になります。この二俣はほとんど気が付かない地形で、右の壁の切れ目に小さなCSを抱えたチム二ーの上部に開けた谷が見えます。以前は直進方向の両岸切り立ったゴルジュの左俣に入ったので、今日は右俣に入ってみました。地図で見る限りこの右俣が本流です。
右俣に入ると左俣に比べ大きく谷は開けて明るく、この沢の下部のスラブ帯に似て急峻でありながら広大なスラブで、沢は奥深く岩床が続きます。ドン詰まりには岩肌がボコボコした上部はボロボロの岩壁が立っていました(これが本流の大滝)が、右の草付きカンテと左岸壁との間のルンゼをぐんぐん登っていき、最後は枯葉の詰まったルンゼを這い上がり、泥っぽくなってきたので左の潅木の疎らな斜面に取り付いて高みを目指せば、約20分でかすかな仕事道のある稜線に出ました。
この稜線の仕事道は榛ノ木丸から大平に向かっているはずです。下山路のある尾根は深い本谷をはさんで今登ってきた対岸にあります。したがって、大杉沢の出合(丹沢観光センター・魚止橋)に下るには、ここからさらにこの尾根を登らざるを得ません。不明瞭な踏跡をたどって約30分、高度にして約200m登れば、榛ノ木丸から魚止橋に下る仕事道に達します。この下降路は整備されたばかりで、約50分で林道に降り立てます。
写真上は最下部のスラブ、下は中流域の超々巨岩帯。
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【IMGP0119.JPG : 208.5KB】
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