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北丹沢の神ノ川林道をヒュッテ先の車止めゲートを過ぎ約15分も行くと、孫右衛門トンネル手前に右の岩壁はるか上から落下している滝があります。これが孫右衛門沢の大滝です。
写真に写っているのが、林道から見える最下段のF1、20m大滝です。(神ノ川は林道から50mぐらい下に流れていて、孫右衛門沢は川まではさらに急角度で落下していますから、いちばん下からだともっと滝があるかもしれませんがガレに埋まっています。)
F1のすぐ上には10mのF2、F2落口は小さな釜になっていてそのすぐ上に5mのF3、F3の上は少し広くなっていて10mF4となっています。写真に写っているのはF4まで。
F1を登った記録もあるようですがコケでぬめっていそうで、今取付いている人は見たことがありません。
滝上に達する方法ですが、トンネル左の管理用階段を登って、剥離した岩クズの重なるトンネル上のガレを右に斜上し大滝上にトラバース(かなり危険)を開始し、滝に近づき濡れた狭いバンドを這うようにズリ抜けるとF3上に降り立てます。この沢でいちばん怖いのがこのかなり上部のトラバースです。途中F2上に降りるのは、F1下まで落っこちそうでやめました。
F3上に一旦降りてからF2上に下降するのは難しくはありません。
F4はシャワーで直登可能です。右を巻くこともできます。
F4の上にはさらに10mF5があり、この滝は下部がハングしていてとても登れそうにありません。右から巻けます。
この先、谷は逆S字に屈曲し1〜3m滝が7つぐらい続き、最後に二条5mのF6があります。シャワーになりますが直登できます。この辺りで林道から標高差100mぐらい登ったことになり、ナメ滝や小滝がさらに5つぐらい続いた後、3mナメ滝を過ぎると、ガレになり、水は涸れ、堰堤が上の林道まで8個続きます。
林道(新道)の橋をくぐり、また堰堤を越すと二俣となりますが、どちらも林道の旧道の上で藪になって消えてしまいます。
下の林道(580m)から上の林道(880m)に抜けるまで約1時間半、そのうちの半分は堰堤越えの冒険です。
林道を犬越トンネル方向へ4分も歩くと矢駄尾根の下山道があり、ここから25分で神ノ川ゲートに戻れます。 (1996年8月18日遡行)
【04190002.JPG : 75.8KB】
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