あの山この沢

丹沢、早戸川原小屋沢かさぎ沢
榛ノ木丸から伝道へ下る(難路)

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雷滝15m落口

かさぎ沢出合手前8m滝

かさぎ沢、出合のナメ

ナメ滝が続く

ゴル
ジュ
帯の
滝、
ボッ
チ沢
出合

ゴルジュ帯上部の釜


30m
大滝
下部

大滝
最上
部が
難所

ツメはなだらかな熊笹

榛ノ木丸への分岐

コースタイム
丹沢観光センター600m(15分)伝道685m(25分)雷平810m
(15分)
雷滝890m(45分)かさぎ沢出合1020m(15分)正面ルンゼ状ガレ岩壁1090m
(20分)大滝下1150m(20分)かやの沢出合1205m
(30分)水涸れる1310m(30分)登山道1420m(→左へ5分姫次)
(右へ5分)榛ノ木丸への分岐1400m(30分)榛ノ木丸1312m
(28分)伝道沢左俣→(22分)右俣に合流(大滝への登山道)
(1分)伝道→(15分)丹沢観光センター

2000年5月4日
 雷平から雷滝までは左岸にしっかりした登山道がある。但し雷滝手前の手応えのある小滝群を通り過ぎてしまうのは惜しい。
★ 雷滝からかさぎ沢出合までも右岸沿い(最後に左岸)に比較的明瞭な踏跡がある(テープもある)。
 ある地図や記録では、かさぎ沢が大滝手前で左折する所のその正面に見上げるルンゼ状岩壁を「ボッチ沢」と記されているもの もあるが、地元の人の話ではかさぎ沢に「ボッチ、ぼっち」という地名はなく、この溝にも名称はないそうだ。
 このあたりでは窪みのことをボッチと言うことがあるらしい。 その場合でも窪みのある場所のことをボッチ(窪地)と言うのであって、決して沢のことをボッチだとかボッチ沢とか言うことはないそうだ。したがって、 「この沢がボッチ沢」と言える沢などどこにもなく、窪みを「ボッチ」と言う場合も盆地に近い場所を言うのであって、地名としてのボッチとはこの早戸川流域では姫次・蛭ヶ岳稜線の地蔵平から蛭ヶ岳への急登になる手前の平坦地の窪地のことをさすそうだ。となると、古い日地出版の地図や現行版昭文社の地図はこの点で間違っていることになる。

 右からこのガレ窪が出合うと20m大滝となる。この大滝は地元ではスベリ滝と言われている。滝の右側を簡単に登れる。落口はきれいな釜になって3m滝が落ち込む。この釜は左岸の小尾根から越すが、小尾根チョット登った所から滝心へ釜の上からへつるように下る。ホールドはあるので、一見怖そうだが(落ちると滝心直下の滝壺だ)、さして難しくはない。これを避けて小尾根を登っても沢に下降するのは困難。ヘツリ開始の場所から沢の奥上に30m大滝 (こちらもスベリ滝と言うらしい)が見える。
 30m大滝は右側の凹角から簡単に落口に立てる。落口は大きな釜(岩が磨かれていてきれい)になっている。また右の小尾根からこの釜を巻くが、頭上からトラロープが下がっているので、これをゴボウで一段上の灌木を掴んで這い上がる。 そこから沢に下降(約2m)し右岸に渡る。右岸は始めのヘツリが難しい。右岸を踏跡に従って高巻くと最後の5m滝上に出れる。直ぐ先でかやの沢が左から出合う。
 大滝上のトラロープで小尾根に上った後、沢に下るのが怖ければ、この小尾根を灌木をたよりに高度にして約20m程登ると明瞭な仕事道が横切っている。道を左に下ると、すぐにかやの沢出合に至る。この仕事道はこの小尾根部分が最高地点で、右に下っていくとやがて不明瞭になり、 先のガレ岩壁状ルンゼの出合方向に急下降しているようにみえる。昔はこのガレ沢源頭方向(かなり切れ込んだ谷を形成している)にトラバースしていたのかもしれないが、踏跡の発見は困難であった。
★ 大滝上からのかさぎ沢はほとんど傾斜がなく小川のようになる。静かな谷歩きが楽しめる。
 最後は東海自然歩道の焼山から姫次への縦走路に藪漕ぎもなく登りつめる。
 伝道に下るには、榛ノ木丸経由が最短。 縦走路を右(焼山方向)へ5分も行ったところから右に伸びる尾根に入る。榛ノ木丸までは「鳥屋造林組合管理地」の大きな看板を頼りに下る。始めのうちはだたっ広い低い熊笹帯で踏跡もかすかであるが、やがて尾根が痩せてくるとしっかりした明瞭な道になる。
★ 榛ノ木丸の三角点(1292m)は、ここで通過する高みにはなく、もう少し東寄りの大平や魚止橋方面への踏跡を2分ぐらい下った樹林が低木になったあたりにある。伝道への分岐点の高み(頂上)は25000図でも分かるように1312mだ。
 榛ノ木丸で左に分ける道(下刈り帯、大平や魚止橋方面)を分け、正面の下刈り帯を走り下る。やがて道は尾根の西側斜面をトラバースするように急下降しはじめる。このルートは「道」ではなく、造林組合が鹿柵でも設置するのか道なき道を幅2mにわたって木立を刈ってあるだけであるが、見晴らしは結構楽しめる。右下に沢が見えはじめると 沢に降りたくなるが、もうしばらく我慢してトラバース気味に下ると、自然に沢に下れる地点に達する。この沢は伝道沢左股である。堰堤が連続する沢を下る(堰堤はどれも簡単に乗越せる)。右股が接近してきて、右股との中間尾根を歩いたり沢を歩いたりする内に、伝道から大滝へのハイキング道の最初に沢を渡る場所にぶつかる。道を左へ1分で林道に出る。
★ 「かやの沢」のページも参照してください。

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