あの山この沢
丹沢、早戸川原小屋沢かやの沢
榛ノ木丸から伝道へ下る(明瞭)
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コースタイム
丹沢観光センター600m→(15分)伝道685m→(30分)雷平810m→
(15分)雷滝890m→(50分)かさぎ沢出合1020m→(15分)正面ガレ沢状岩壁1090m
→(25分)大滝下1150m→(20分)かやの沢出合1205m→
(15分)水涸れる1260m→(20分)姫次に続く尾根1360m→(8分)姫次1420m
→(5分)榛ノ木丸への分岐1400m→(35分)榛ノ木丸1312m→
(10分)鹿柵1130m→(40分)ハイキング道730m
→(4分)伝道→(12分)丹沢観光センター
2000年9月2日
★ かさぎ沢出合までは、沢に沿ってかなり明瞭な踏跡がある。かさぎ沢のページを参照。
★ ある地図や記録では、かさぎ沢が大滝手前で左折する、その正面の大きなガレ状ルンゼを「ボッチ沢」と記されているものもあるが、地元の山仕事の人や猟師の間ではこんな溝には名称
などないそうだ。
★ このあたりでは窪みのことをボッチと言うことがあるらしい。窪みのある場所のことをボッチ(窪地)と言うのであって、決して沢のことをボッチだとかボッチ沢とか言うことはないそうだ。市販の登山地図には早戸川原小屋沢流域にいくつか「ボッチ沢」の名称が記載されているものもあるが、
「この沢がボッチ沢」と特定できる沢などどこにもなく、地元ではほとんど沢とはいえない程度のしかし顕著な溝など名前は付けてないそうで、窪みを「ボッチ」と言う場合も盆地に近い場所を言うのであって、地名としてのボッチとはこの早戸川流域では姫次・蛭ヶ岳稜線の地蔵平から蛭ヶ岳への急登になる手前の平坦地の窪地のことをさすそうだ。
★ 20m大滝の中段の釜は岩が磨かれていてきれい。上段にはなるべく際を登る。
★ その上の3m滝は、右の小尾根に取りついて一段上がった後、滝直下へ下降しながらへつる。滝は少しシャワーとなるが簡単である。
★ 30m大滝も高度感はあるが、取りついてみれば意外と簡単。
★ この20m大滝を、地元ではスベリ滝と言っているそうだ。
★ かやの沢はかさぎ沢より幾分傾斜も小滝もあるが、かさぎ沢同様緩やかな小川のような谷。
★ 何度か二俣になるが、水量が多い方を選べばよい。自然と真北方向に遡行することになる。左(東)方向へ行くと、原小屋沢を分ける尾根出るだろうが、姫次に向かうなら姫次につながる尾根につめるのが得策。
★ 尾根上はほとんど傾斜のない草原状の疎林帯。高みへ向かうと、やがてカラマツ林になり、姫次休憩所に出る。
★ 姫次から丹沢観光センターへの最短の下山道は、姫次最高点を通って焼山方面に約5分ほど行くと、右になだらかな尾根が伸びていて、「鳥屋(トヤ)造林組合管理地」の看板を見る。これにしたがって、このはじめはだたっ広い尾根を下るのが一番だ。
★ 榛ノ木丸は樹林が密生していて、見晴らしはない。
左折して大平や魚止橋(丹沢観光センター)方面への踏跡を2分も下ると周囲はカヤトと低木になり幾分見晴らしのいい地点に達する。ここが1292mの三角点のある場所だ。したがって、姫次・焼山稜線から下ってきて登り返してたどりついた榛ノ木丸の頂上は、ささやかな標識が架けられているだけで地図上も標高が書かれていないが、標識によると1312mということになっている。
★ 榛ノ木丸で道は二分ではなく三分している。写真に写っているのは左に分岐するものと正面
(鳥屋造林組合管理地の看板がさしている方向)に下降する下刈り帯だが、これより右(真南)にやはり急降下する細い道がある。スズランテープが目印に所々あるし、道は明瞭(尾根のてっぺんを通っている)だから、迷うことはないだろう。
★ しばらく下ると鹿柵の入口となり、鬱蒼とした杉林の中を30分以上も走ることになる。かなり滑りやすい赤土の仕事道である。1か所道が沢に突き当たる所が分かりにくいが、ジグザグにターンしてることを考えて後ろに下降路を探すこと。沢を下ると、すぐに滝が出てくるので注意。
★ 左手に沢の音が近づき、鹿柵の左側(内側)を行くようになる。最後は右手下の涸れ沢沿いに明瞭な登山道が見えてくるので、これに降りればよい。この登山道は、大滝へのハイキング道が鹿柵の外側を迂回させられる所を造林小屋への近道として鹿柵内を利用されている道で、左に1分も
歩くと鹿柵出口である。ここからさらに2分で、伝道沢徒渉点、左股と右股の合流点でもある。
★ 榛ノ木丸から伝道沢へ下るルートは、このルートと伝道沢を挟んで対岸の尾根を下っている。「かさぎ沢」のページで紹介。