あの山この沢
栂池平から天狗原・白馬大池・白馬岳
快晴の稜線からは360度の大展望
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コースタイム
1日目 栂池自然縁入口1850m→北回り周遊→(85分)展望湿原2010m
→南回り周遊→(75分)自然縁入口→(105分)天狗原2180m
→(70分)乗鞍岳ケルン2436m→(40分)白馬大池山荘2385m
2日目 白馬大池山荘→(50分)船越ノ頭2612m→(50分)小蓮華山2769m
→(45分)三国境2720m→(50分)白馬岳山頂2932m→
(30分)三国境→(45分)小蓮華山→(45分)船越ノ頭
→(40分)白馬大池→(35分)乗鞍岳ケルン→(50分)天狗原→(50分)栂池
2007年8月12日、13日
★2年前、盆休みを利用してのんびり山行として白馬の大雪渓を登って白馬岳から栂池高原に下る計画を立ててみた。ところが直前に大雪渓上部の杓子岳側上部からの大崩壊で、雪渓の登下降が通行止めとなってしまった。
★そこで、今回は栂池自然園散策をメインに、体力と時間に余裕があったら白馬まで行ってみようなんて計画を立ててみた。
★朝一番のゴンドライブに乗って栂池自然園をまだ観光客の少ないうちに周遊。木道の遊歩道が整備されてはいても結構なアップダウンがあり、おまけにカンカン照りですごく暑くて汗びっしょり。予想外にぐったり疲れてしまった。突端の展望湿原からは白馬雪渓を登っている大勢の人がアリの行列のように見える。
★天狗原までの登りはかなりの急登、しかも石がゴロゴロで歩きづらい。時々自然園が見下ろせるが、時間がかかるわりにはいくらも高度は上がっていない。せっかく自然園の中で150m近く登ったものの、振り出しからのスタートがもったいない。
★天狗原はしばらく雨が降っていないのか、湿原らしき風情はなく、干からびた原っぱのようだ。
★天狗原の木道でほっとしたのもつかの間、ここから乗鞍岳までの登りはもっと岩ゴロゴロの急登となる。小股で歩くよりは、飛び石伝いに岩の上をピョンピョン登っていったほうが楽だが、腿の負担は最高潮。
★ぐんぐん高度を稼いで、雪渓(雪田)を登り切ると、乗鞍岳の広い広い山頂の一角に到着。ほとんど平らなのだが、岩がぼこぼこしてて相変わらず歩きにくい。乗鞍岳は、何処が山頂なのかよく分からないほど広い。
★少しいくと大ケルンに到着。大ケルンから周りを見回すとまだ高いところがありそうだが、ここに山頂標識は立っている。25000図の三角点は、さっき雪渓を登りきって茂みを抜けたあたりにあるようだ。雷鳥坂から小蓮華への稜線、白馬岳、杓子岳とすばらしい景色だ。
★少し下ると白馬大池が眼前に姿を現すが、指呼の距離のように見えて、相変わらずの岩ゴロゴロの道でなかなか辿り着けない。澄んで透きとおった大池を半周してやっと大池山荘前に。
★翌朝、山荘前のチングルマの咲き乱れるお花畑を通り抜けて雷鳥坂の尾根に上がる。少し背丈の高いハイマツ帯を過ぎると、ここから白馬岳まではず〜っと遮ることのない稜線漫歩だ。
★船越ノ頭と称される2612mピークから小蓮華まではかなり遠い。雷鳥が幾羽もいた。
★小蓮華山は新潟県の最高峰だそうだが、その山頂が3mあまり陥没したという記事が8月10日付けの朝日新聞に出ていた。6月ぐらいには確認されていたが、7月に起きた中越沖地震で亀裂が拡大したという人もいるようだ。確かに山頂が割れて陥没している。山頂に立っていた剣もなく、山頂は立入禁止だ。遠くからも山頂が二つに割れているのが視認できる。特に白馬岳側からははっきり割れているのがよく分かる。稜線の前後にも亀裂が確認できる。
★小蓮華から一旦下ってなだらかに登ると、長野県、新潟県、富山県の三国境。北へは、日本海の親不知に落ち込む稜線がたおやかに連なっている。手前から鉢ヶ岳、そして雪倉岳、赤男山、朝日岳、朝日小屋の赤い屋根がよく見える。コマクサが石礫の間にたくさん咲いていた。
★馬ノ背を過ぎて急勾配の岩稜を登り切ると白馬岳頂上、360度の大パノラマだ。空は快晴、風は弱く、暑い。
★大展望を楽しんだあと来た道を引き返し、大池山荘にデポした荷物を回収して、歩きにくい岩の重なる道をトボトボ下っていったが、さすがに疲れた。日向はとにかく暑くて休憩の度に水をがぶ飲みして、やっと栂池自然園まで下山した。